お金を使わずに生きるとはどういうことか

お金を使わずに生きるというのは、文字通りお金を一切使わないで生活するということです。

イギリスでこの実験をしたのは、マーク・ボイルという29歳の若者。彼は2008年11月28日から2009年11月28日までの1年間、お金を使わずに暮らすことに挑戦しました。

彼はこの実験で証明したいのは、お金がなくても「生き延びられること」ではなく「豊かに暮らせること」だと言っています。

彼は自然と共にある生活から消費社会を見つめ直し、「分かち合い(シェア)」をベースにした新しい社会のあり方を提案し、人間同士の絆とコミュニティの再生を目指しています。

お金を使わずに生きるためにどうしたか

彼はお金を使わずに生きるために、以下のような工夫や準備をしました。

マーク・ボイルがやったこと

・不用品交換で入手したトレーラーハウスに太陽光発電パネルを取り付けて暮らした
・手作りのロケットストーブで調理
・歯磨き粉や石鹸などの生活用品は、イカの甲を乾燥させたものや植物、廃材などから手作りした
・衣類は不要品交換会を主催した
・移動手段は自転車
・食料は自分で野菜や果物を栽培したり、森から木の実やキノコを採取したり、町のスーパーで廃棄される食品をもらったり
・水は近くの泉から汲んだ
 
・トイレは堆肥化トイレを使用
・インターネットや電話は公共施設や友人宅で利用
・本や映画などの娯楽は図書館や友人から借りた

 

正直、ん!?と思う項目もありますが、徹底的にやる!!と言う気持ちを感じられます。

お金を使わずに生きることで得たものと失ったものは何か

彼はお金を使わずに生きることで、以下のようなものを得たと言っています。

お金を使わないことで得たもの

・自然とのつながりや季節の移り変わりを感じることができた
・自分で物を作ったり、自分の手で食べ物を調達したりすることで、物や食べ物の価値やありがたみを実感した
・お金では買えないスキルや知恵を身につけた
・お金に左右されない自由な時間や空間を持つことができた
・お金ではなく人間関係やコミュニティに基づいた交流や支援ができた
・お金による不平等や差別、暴力、環境破壊などの問題から距離を置くことができた
・自分にとっての本当の幸せや豊かさを見つけることができた

一方で、彼はお金を使わずに生きることで、以下のようなものを失ったとも言っています。

お金を使わないことで失ったもの

・お金を使うことが当たり前になっている社会で生活することの便利さや快適さ
・お金によって提供される多様なサービスや商品、情報や娯楽
・お金を使うことで得られる社会的な地位や評価、信用や安心感
・お金を使わないことに対する周囲の理解や協力、尊重や応援

所感・感想

私はこの本を読んで、お金を使わずに生きることに興味を持ちました。

今までお金がなければ生きていけないと思っていましたが、お金があっても幸せになれないこともあるし、お金がなくても幸せになれることもあると気づきました。

この本は、お金を使わずに生きることのメリットだけではなく、デメリットも正直に書いているので、現実的で説得力があります。

また、著者の体験は非常にユニークで興味深いですが、彼の思想や提案は決して押し付けがましくなく、読者に自分で考える余地を与えてくれます。

この本は、お金について考えさせられるだけではなく、生き方や社会について考えさせられる本だと思います。この本を読んだ人は、自分にとっての幸せや豊かさを見つける一歩を踏み出すかもしれません。

以上です。
ありがとうございました。

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